愛用しているとどうしても擦り切れてくるデニムシャツの袖口…。接着芯とミシンを使いお直ししてみました。目立たずしっかりと仕上がり、結果としては大満足。デニムシャツの袖口の擦り切れが気になっている方はぜひ参考にしてみてください。
補修した袖口のビフォーアフター
まずは、補修したデニムシャツの袖口のビフォー・アフターをご紹介します。以下がビフォーです。
味があるといえなくもないのですが、袖を通すたびにホツレが指に引っ掛かり、ますますホツレがひどくなるという悪循環。気軽に着るシャツとしては、ちょっと問題ありでした。
補修後の写真は以下です。
ホツレがなくなり、スッキリとしました。よく見れば補修したことがわかりますが、だれも人の袖口など気にしないでしょう。これでまだまだ活躍してくれそうです。
自分でデニムシャツの袖口の補修!やり方解説
続いては擦り切れたデニムシャツの袖口を自分で補修してみたい方に向けて、やり方を解説していきます。
袖口を取り外す
まずは袖口を取り外しましょう。取り外さずに頑張るという選択肢もありなのですが、きれいに補修したい場合、取り外すことをおすすめします。
まずはボタンを取り外し…
袖と袖口の縫い目をほどいていきます。
袖とカフスが分離。なんとかほどき終わりました。
続いては飾りのステッチやボタンホールの縫い目をほどいて、完全に開きます。袖口は弱っているので慎重に作業を進めましょう。
一般的なシャツの袖口は2枚のパーツからできているはずなので、上記写真とは異なる状態になるかと思います。とはいえ、以降の作業は同じような流れです。
綺麗に仕上げるため、ほどいた糸の残りを除去します。ピンセットや毛抜きを使ってしっかりと除去しておくことが仕上がりをよくするポイントです。
弱った生地を補強する
糸の残りを除去したら、接着芯を張り付けます。
接着芯を上手に張り付けるコツは、冷めるまで絶対に触らないこと。動かすと、せっかくくっついた糊がはがれてしまうので、とにかくじっくり待ちましょう。
続いては、縦糸に沿ってステッチを入れていきます。
メリットは以下の2点です。
- 接着芯がはがれにくくなる
- 生地が強くなる
ステッチに使う糸は以下がおすすめです。
デニムの補修というと、ブルーの糸をイメージする方も多いと思いますが、ブルーの糸は妙に目立ち、生地になじみません。一方、グレーは色落ちした縦糸の色の近く、しっくりと馴染みます。糸の太さは60番手くらいがおすすめです。
続いては、デニムの畝に沿って、斜めにステッチを入れていきます。糸は同じモノを使っています。
擦り切れてしまった生地を埋めるイメージです。
斜めにステッチを入れた結果が以下。やぶれていた生地がつながりました。
さらには、縦方向にステッチを入れていきます。
デニムは縦糸が目立つので、縦にステッチを入れることにより、元の生地になじみやすくなります。また、擦り切れた生地が補強されるされることもポイントです。
斜め・縦にステッチを入れたのが以下。
かなり頑丈そうで、今後しばらく擦り切れることはないでしょう。
袖口を縫い付ける
補強が終わったら、袖口を縫い付けていきます。
元の状態に近づくよう慎重に…。とはいえ、多少ズレたって気にする必要はありません。デニムシャツは色が落ちる素材ですから、だんだんと馴染んできます。
飾りのステッチも丁寧に入れていきます。
補修した部分にもステッチを入れて…
袖口を縫い付け終わりました。
ボタンの取り付け・ボタンホール作成
いよいよ最後の仕上げ。ボタンホールを作成します。我が家のミシンにはボタンホール作成機能がないため、手縫いで対応。ボタンホール作成機能がある方は、それを使えばOKです。
時間はかかりますが、手縫いでもボタンホールは作成可能。なんとかボタンホールを作り終え、ボタンも取り付け、作業完了です。
袖口のホツレは完全になくなりました。
デニムシャツのホツレた袖口は自分で補修可能
以上、デニムシャツの袖口のホツれを自分で補修してみた話でした。結構時間もかかりますし、難易度も高めなのですが、ミシンがあれば何とかなるはず。お気に入りのデニムシャツを補修してみたい方はぜひチャレンジしてみてください。
以下では、同じデニムシャツの裾の擦り切れを補修した話を紹介しています。あわせて参考にしてみてください。