ダッフルコートのトグルボタンを自分で補修した話|付け方解説も

ダッフルコートのトグルボタンを自分で補修した話|付け方解説も

だんだんと寒くなってきた12月頭の東京。お気に入りのダッフルコートを着ていたら、子供にトグルボタンを引きちぎられてしまいました…。このままでは微妙なので、皮ひもを手に入れて自分で補修することに。革細工は初めてでしたが、けっこう簡単にトグルボタンをつけることができました。

うまくいったのですべてのボタンとループを交換。長年愛用したコートなので、レザー部分がだいぶ痛んでいましたが、キレイになって大満足です。子供にちぎられたときはショックでしたが、怪我の功名ですね。そんなトグルボタンの付け方や交換方法について解説しています。自分で修理してみたい方はぜひ参考にしてみてください。

付け直したトグルボタンのビフォー・アフター

まずは補修のビフォー・アフターをご紹介。上記がビフォー。見事にちぎられています。

これが補修アフターです。無事にトグルボタンが復活しました。せっかくなのでループ側のレザーも交換。レザーがヨレヨレでコート全体がくたびれた感じだったのですが、ちょっと上品な雰囲気に変化しています。

古着でダッフルコートを手に入れると、ボタンのレザーが弱っていることもありますが、交換するのは結構簡単です。

ちなみにこのコートも古着屋さんで手に入れたグローバーオールのもの。購入してから10年以上経過しているので、作られたのはおそらく20年くらい前だと思います。だいぶヨレヨレですが、ダッフルコートはヨレたくらいが良い感じになるものです。

コートのトグルボタン|補修方法解説(外し方・付け方)

つづいてはトグルボタンの付け直し方について解説していきます。手縫いなので、ミシンが無くてもOK。簡単にできますよ。

コート袖口の補修について、下記ブログでご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

コートのトグルボタンの付け直しに使った道具

まずは修理に使った道具をご紹介。以下の5点です。

  • しっかりとした皮ひも
  • カッターナイフ
  • キリ(ワインオープナーで代用)
  • ボタン付け糸
  • 大きめの針
  • よく切れるハサミ

トグルボタンはレザー部分に負担がかかるので、頑丈そうな分厚いモノを選びました。

厚みは約2mm。引っ張ってもほとんど伸びないため、トグルボタンとしての役割をしっかりと果たしてくれそうです。

元のレザーを取り外す

まずはちぎられてしまったレザーを取り外します。使った道具はカッターナイフ。レザー部分を引っ張ると洋服との間に縫い糸が見えるはずなので、そこをカットしていけば簡単に取り外せます。洋服に傷をつけないように慎重に作業してください。


どうしても縫い糸が残ってしまうので、ピンセットなどを使って丁寧に除去。この1手間で仕上がりが良くなります。

革ひもを適当な長さにカット

続いては皮ひもを適当な長さにカット。もともとの革紐(ボタン側)は長さが19.5cm程度だったので、その長さにあわせます。

もともとついていた革紐は斜めにカットされていたので、それに倣って斜めにカット。普通にハサミで作業しました。

革ひもに穴あけ

続いては皮ひもの中心付近に1箇所穴をあけます。穴の位置は外した革紐を参考に。ちょうど良いキリがなかったので、先がやたらとがっているワインオープナーを利用。正直穴をあけるのは何でもアリです。

穴をしっかりと貫通させるため、縫い針をプスリと。コレで縫いいつけが簡単になります。

皮ひもにボタンを通す

続いては皮ひもにボタンを通してきましょう。コレを忘れて縫い付けるととただのループになってしまいますし、せっかく縫った部分を取り外さなくてはなりません。絶対に忘れないよう、これを見ている瞬間にボタンを通しておきましょう。なお、トグルボタンは向きがあるので、その点も注意してください。細くなっている方が下です。

今回、ボタンはせっかくだからと新しいモノに交換することにしました。元々コートについていたボタン(下)は樹脂製だったのですが、本格的な牛角のモノ(上)に変更することに。

もともとついていたトグルと、新しく購入したトグルで記念撮影したのが上の写真。ちょっとした違いですが、雰囲気がけっこう変わり(まあ、自己満足です)気に入っています。牛角ボタン、おすすめです。

ボタン付け糸でコートに縫い付け

最後に手縫いで縫い付けます。まずは穴をあけた部分を縫い付け、位置を固定。強度が増すように周辺を縫い付けます。コツはレザーとコートの間にすき間ができないように1針ごとにしっかりと糸を引っ張ることです。使った糸はいたって普通のボタン付け糸です。

レザーに糸を通す順番は下記のようにやりました。自己流なのでコレが正解かはわかりませんが、とりあえずしっかりと縫い付けられています。なお、断面の模式図です。

縫い糸の一端を使って、通常のボタン付けのように糸の端を処理します。コレにて完了です。1箇所を補修するのにかかった時間はトータル30分くらいでしょうか。2箇所目以降は慣れてもっと作業が早くなります。

【関連記事】

ボロボロになっていたブーツのハトメを交換してみました。雰囲気が大きく変化し大満足。その模様を下記ブログにてご紹介しています。

ダッフルコートのトグルボタンは自分で修理可能!

以上、ダッフルコートのトグルボタンを補修した話でした。かかった材料費は1,000円程度(革紐代)。作業時間はそれなりに必要ですが、お気に入りのダッフルコートが甦るのですからやらない理由はありません。革紐がちぎれた・ボロボロになっているコートをお持ちの方はぜひチャレンジしてみてください。

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