【けっこう簡単】断線したイヤホンプラグを自分で修理した話【写真で直し方解説】

【けっこう簡単】断線したイヤホンプラグを自分で修理した話【写真で直し方解説】

お気に入りのイヤホン、ある日音楽を聴こうとするとなぜかボーカルの音量を大幅に下げ、猛烈にリバーブをかけたようなサウンドに…。不思議に思ってコネクタ付近を触ってみると音がもとに戻りました。どうやら断線しかかっているようです。

新しいイヤホンを手に入れることも考えたのですが、気に入っていますし、節約のため自分で修理することにしました。ハンダ付けというハードルはありますが、けっこう簡単。しかも修理代は1,000円以下と新規購入や業者にお願いするよりも圧倒的に安くすみます。

そんなイヤホン・ヘッドホン断線の修理方法について解説していますので、「お気に入りのイヤホン・ヘッドホンの音が途切れる…」なんて方はぜひ参考にしてみてください。なお、断線の直し方という意味ではギターシールドなども同様です。

イヤホン修理に使ったプラグ

直し方の説明に入る前に、使ったコネクタについてご紹介しておきます。修理に使ったプラグはコネクタ関連の名門メーカーであるNEUTRIK(ノイトリック) NTP3RC-B。本社はなんとリヒテンシュタイン公国にあるそう。

イヤホンに対してやや高級すぎる気もしましたが、高級パーツを選べるのも自分で修理する楽しみです。高級といっても1,000円以下とたかが知れてますしね。

本製品を選んだ理由の1つは対応ケーブルの直径が2.0~4.5mmだったということ。愛用イヤホンのケーブルが約2mmと細めだったのでちょうど良いなと。

修理用プラグって太めのケーブルを想定していることが多く、細めのイヤホンだとプラグとケーブルの間がガバガバになるケースが多いんです。本製品であればそんなことはありません。上記写真のようにぴったりです。

選んだもう1つの理由が見た目の良さ。金属製の筐体はシッカリとしており重厚感があります。Amazonの写真を見ているとかなりゴツつ感じますが、実際にはそれほどでもなく、扱いやすそうなサイズ感です。

コネクタ付近の断線を修理する場合に必要となるため、適当なモノを手に入れておいてください。なお、L字型が良いか、ストレートが良いかは、人によるので、皆様の使い方に合わせた製品を選ぶことがポイントです。

修理したイヤホンはZERO AUDIO ZH-DX200-CT

ちなみに修理したイヤホンはZERO AUDIOのZH-DX200-CT。新品で購入すると3,000円くらいでしょうか。

値段の割に音が良いのと、アルミ削り出しボディの見た目が気に入っています。

高級なイヤホンというワケではありませんが、激安イヤホンというワケでもありません。このくらいの価格帯なら修理した方がお得です。

今回、断線したワケですが、6年近く使っていたので、むしろこれまで良く断線しなかったなと。

コスパの良いイヤホンを探している方にはおすすめです。

NEUTRIK NTP3RC-Bを使ったイヤホン断線の修理方法

続いては自力でイヤホンの断線を修理したい方に向けて、イヤホン・ヘッドホン断線の直し方についてご紹介していきたいと思います。

なお、完全ワイヤレスなどブルートゥースのイヤホンはこの方法では修理できません。メーカーへの修理を依頼するか、専門業者を頼ることになります。耳側のケーブルが断線してしまった場合も同様です。あくまでも有線のイヤホンで、コネクタ付近が断線した場合の直し方です。

なお、修理にはハンダ付けが必要となります。ハンダなしで修理を試みる方も多いようですが、ハンダなしで修理しても再びすぐに断線してしまうもの。それでは修理するメリットがないですよね。

確かにハンダ付けはちょっとしたハードルですが、けっこう簡単ですし、ハンダごてがあるとなにかと便利なもの。例えば、同じような方法でギターのシールドの断線を修理しました。その模様は下記ブログにてご紹介しています。併せて参考にしてみてください。

ケーブルをカット

まずはニッパーでケーブルをカットします。かなりドキドキしますが、どうせ断線しているのモノ。勇気をもってカットしてください。

接続用のパーツをケーブルに通す

続いての作業はコネクタ部分のパーツをケーブルに通しておくことです。これを忘れてハンダ付けをしてしまうと、完全にやり直しになってしまいます。

コネクタの付け忘れは結構ありがちなミス。あとでやろうなんてことは思わずに、今すぐにパーツをケーブルに通しておきましょう。向きが正しいかのチェックもお忘れなく。

配線とハンダ付け

いよいよ配線とハンダ付け。まずはニッパーやカッターで被膜をはずします。今回は普通の3極のイヤホンなので、赤・緑・銅の3本のケーブルです。配線図はノイトリックのHPにあるのでそれを参考にしてください。

一般的に赤がR(RedとRightをかけているんでしょうね)で緑か青がL、銅がグランドです。

マイク付きのイヤホンなどは専用の4極・5極用プラグが必要になるため、然るべき商品を選ぶ必要があります。

しつこいようですが、ハンダ付けをする前に、コネクタパーツをケーブルに通したか、向きは正しいか、再度確認しておきましょう。

専用の固定具は持っていないので、クリップとガムテープで代用します。しっかりと固定することがハンダ付けの第一歩です。

続いては予備ハンダ。あらかじめコネクタとケーブルにハンダを付けておきます。しっかりと温まったハンダをコネクタの金具にあてて1秒キープ。ハンダを付けるとスッと乗っかるはずです。ハンダ付けに集中していたので写真は撮り忘れてます…。

ハンダ付けに関しては、その道のプロの方が解説しているので、それらを参考にしてみてください。配線のはみ出している部分をニッパーでカットしたらハンダ付けは完了です。

なお、イヤホン・ヘッドホンの断線修理にはハンダごて、ハンダ、ハンダごて台が必要ですが、持っていると案外便利です。大きめの100均であれば購入できますし、お持ちでない方はこれを機に手に入れてみてはいかがでしょう?

頻繁に使うモノではないかもしれませんが、ここぞという時には必須のアイテム。なんだかんだ年に1度くらい大活躍してくれます。子供が引きちぎったシールド(ギターのコード)の修理とか…。

組み立て

最後はいよいよ組み立て。プラスチックのパーツ(絶縁しつつ断線を防止してくれそう。優れもの!)を組付け、金属パーツを付けて、あらかじめ通しておいたパーツをグルグルと回せば完成です。

さっそく視聴したらノイズもなく大丈夫そう。だったのですが、「一応確認しておくか」とLとRがはっきりした音源を聴いてみたところ、そこはかとない違和感…イヤな感じです。

どうやら左右を間違えてハンダ付けした模様…。分解して、左右のケーブルを外し、ハンダ付けしなおして、今度こそ完成。

一度付けたケーブルを外して再度付け直すのはけっこう簡単(温まったハンダごてをあてるとケーブルがスッとはずれる)なので、左右を間違えた…という場合には慌てず騒がず素直にやり直しましょう。

これで違和感なく音楽が楽しめます。

修理前にチェック!

上記の通り、イヤホン断線の修理は自分でも簡単に行うことができます。ですが、修理をする前に、まずは以下についてチェックしておきましょう。場合によっては自力で修理する必要はないかもしれません。

保証の有無

今回修理したイヤホンは6年近く使っていたものなので、保証などはとっくに切れていたのですが、保証期間内であれば、自力で修理する必要はありません。最近購入したイヤホンが断線した…という場合にはまずは保証の有無をチェックしましょう。

リケーブルできるイヤホンかどうか

イヤホンによってはケーブルの取り外しができるモノがあります。下記写真はヘッドホンですが、ケーブルを取り外すことができますし、新品のケーブルを手に入れることも可能です。

こういったリケーブルできるイヤホンであれば、新しいケーブルを購入してしまうのもおすすめ。作業がグッと楽になりますし、確実性も大幅にアップします。また、人気のイヤホンであれば、サードパーティ製も豊富に用意されているので、ケーブルを選ぶ楽しみもあるものです。

イヤホン・ヘッドホンの断線はけっこう簡単に修理できる

以上、イヤホンの断線を自分で修理した話でした。ハンダ付けというハードルはありますが(さすがにハンダなしというワケにはいかない)、慣れればそれほど難しくありません。

お気に入りのイヤホンやヘッドホンが1,000円程度で甦ります。ぜひトライしてみてください。業者に頼むよりもずっと安くすみます。

今回修理に使ったNEUTRIK(ノイトリック) NTP3RC-Bはハンダ付けもしやすく、初心者でも扱いやすいはずです。なおかつ重厚感もあってクール。イヤホン・ヘッドホンの断線修理にはおすすめのプラグです。色違いでシルバーもあります。

楽器・オーディオカテゴリの最新記事