ベルトをするのってメンドクサイですよね。特に休日などはベルトをせずにリラックスして過ごしたいなんてことを考えたことがある方は多いのではないでしょうか。とはいえ、リラックスして履けるゆったりシルエットのパンツにベルトは必須。ベルト無しでOKなスエットパンツではカジュアルすぎて出かけられる場所が限られてしまいます。そんなお悩みを解決するのが、「普通のパンツのウエストをドローコードのゴムベルトに改造する」です。それほど難しい作業ではないので、洋裁初心者でも1時間もあればできるはずです。いつものパンツをゴム紐に変えて、リラックスして過ごしましょう。
ウエストをゴムに改造したパンツのビフォーアフター
まずはウエストをゴム紐のドローコードに改造したパンツのビフォー・アフターをご紹介していきます。以下は改造前のウエスト。普通のベルトをするタイプの短パンです。
あまりきれいじゃないのですが、子供と遊ぶ用と割り切って愛着しております。まあ、きれいじゃないからゴム化の実験に選ばれたという側面も。
以下がゴムベルトに改造したパンツ。ウエストがほんのりすぼまっていますね。ベルトをしなくてもズボンが落ちてくることがなく、伸び縮みするのででかなりラクチンです。ハトメを打って仕上げているので、もともとこうだったと言えば信じる人もいるはずです。
ベルトをしない分、ウエストがスッキリすることもポイント。ちょっと痩せて見えます。
今回は短パンをゴムベルトに改造しましたが、チノパンでもジーンズでもウエスト部分があるパンツなら同様の方法で改造できます。
普通にパンツをゴムベルトに改造する方法
それでは普通のパンツをドローコードのゴムベルトに改造する方法について解説していきたいと思います。
必要なアイテム
まずは作業に必要なアイテムをご紹介。今回の改造に使ったアイテムは以下です。
- ゴムのアウトドアコード(ウエストに合わせて適量)
- ハトメ・ハトメ打ち(#500)
- ゴムハンマー
- 針と糸
ウエストのゴム化で重要なのがゴム紐選び。昔ながらの白いゴム紐ではかっこよく仕上がりません。おすすめなのがアウトドア用のゴムロープ。おしゃれで丈夫なので、パンツをゴムベルトにするのにピッタリです。普段は30インチ程度のジーンズをはいていますが、120cm用意しました。ちなみにお値段は東急ハンズで200円ほどだったと思います。
ハトメとハトメ打ちに関しては、必須ではないのですが、あった方が作業は楽です。1000円くらいで手に入ります。また、ハトメとハトメ打ちがあれば、靴を改造できたりするので、DIY好きにはおすすめのアイテムです。以下、ブーツのハトメを交換した話。ぜひチェックしてみてください。
ちょっと糸をほどくので、その補修用に針と糸が必要となります。なお、ミシンがあれば、針と糸は不要です。裁縫なんて…と思う方もいるかもしれませんが、直線をちょっと縫うだけなのでそれほど難しくはありません。
紐を通す位置を決める
まずは紐を通す位置を決めます。
ハトメを置いてみて、上下・左右のポジションを決めましょう。場所が決まれば鉛筆などで目印を入れておきます。
ウエストをほどく
ハトメを打つ位置を決めたなら、その周辺部分をほどいていきます。
あまりほどくと縫うのが大変なのでほどほどに。一方、あまりほどかないと次の作業がしにくいので、そこはうまいことやってください。3cm程度が目安です。
ハトメを打つ
続いてはハトメを打ちます。本来はポンチなどを使って綺麗な穴をあけるべきなのですが、そこまでこだわる必要はありません。ハサミでちょっと穴をあけ、金具をぐいぐいと通せばOKです。
穴にハトメを通してみます。布なので、小さ目の穴をあけて、ぐいぐいやれば通るはずです。
ハトメが通れば、打ち具をセットして、ゴムハンマーなどでトントンと。大きめのゴムハンマーであれば、それほど力を入れる必要はありません。足がつぶれていくのがなんとなく感じられるはずです。
ハトメがくるくる回らなければ、しっかりと打てている証拠です。打ち込むと以下のような感じになります。
金具が回転するようなら、再度打ち具にセットして、ハンマーで軽くたたいてください。
反対側にも同様にハトメを打ちこみます。
なお、ハトメを打ちこむのがイヤな場合、ボタンホールを作成するのもおすすめ。けっこう簡単に手縫いで作成できます。ボタンホールを作る場合、ウエストをほどく必要はありません。
ウエストを縫い直し
続いてはほどいた部分を縫い直し。ミシンがあれば一瞬の作業なのですが、今回は手元にミシンが無いため手縫いにて。とは言え、この程度であれば手縫いでもそれほど大変ではありません。
なお、ミシンで縫ったようなステッチにするためには「本返し縫い」という手法で縫いましょう。本返し縫いは以下の動画などが参考になるかと思います。
正直、目立たない場所なので、適当に縫っても大丈夫です。縫い目のアップが以下。まあまあきれいに縫えました。
ポイントは、元の縫い後をなぞるように縫っていくこと。また、元の針穴を再利用すること。それだけでずいぶんと見た目がきれいに仕上がります。
ゴム紐を通す
続いては最後の工程「ゴム紐を通す」です。アウトドア用のゴム紐は頑丈なので、穴に通していけばスルスルと進んでいきます。
ハトメから入り、ハトメから出ればOK。両端を結べば完成です。
長さ調整用の金具を使うのもおすすめ。あるいはラフに正面で結ぶのもアリです。
ゴムウエストでリラックス
以上、普通のパンツのウエストをゴムに改造する方法でした。パンツをリラックスして履けるようになるおすすめの改造です。今回の作業時間は写真を撮りながらで40分くらいでしょうか。ほとんどの作業時間は手縫いなので、ミシンがあれば15分ほどで終了します。
また、ベルトって靴の色に合わせて黒・茶色と選ぶ必要がありますが、ゴム紐であれば色合わせを気にする必要もなくなります。それもウエストゴム化の大きなメリットです。
気になった方はぜひチャレンジしてみてください。あまりのラクチンさに、すべてのパンツを改造したくなること必至です。