レコードは楽しいと再認識した話|メリット・デメリットも解説

レコードは楽しいと再認識した話|メリット・デメリットも解説

コロナ禍になり、家で過ごす時間が増えた最近、音楽を聴く時間も増えました。そこで最近改めて思ったことが「レコードってやっぱり良いよな」ということ。レコードのいったい何が良いのか、おすすめのポイントについてご紹介していきたいと思います。ついでに、レコードのデメリットについてもご紹介していくので、レコードで音楽を聴いてみたい方はぜひ参考にしてみてください。

レコードのメリット・良いところ

まずはレコードの楽しさ、レコードのメリットについてご紹介していきたいと思います。それぞれが「レコードならでは」です。

音楽を聴く姿勢になれる

レコード最大のメリットと個人的に考えていることが「音楽を聴く姿勢になれる」こと。なにせ、レコードを聴くためには、棚から探し出し、レコードを取り出し、ターンテーブルに乗せ、回転させ、針をそっと乗せる一連の流れが必要です。

メンドクサイと言えなくもありません。ですが、この一連の流れがあるからこそ、「さて音楽を楽しもう」という気持ちになれます。

いつでもどこでも気軽に音楽を楽しめる現代において(それはそれで良いことなのでしょうが)、音楽と真剣に向き合うことができるのはレコードならではのメリットです。

ジャケがデカい

私がレコードを買いだした理由の1つが「ジャケットの大きさ」です。青春時代を過ごした2000年ころ、音楽好きはクラブでDJという文化がやたら流行っており、オシャレな洋服屋さんなどには必ずと言っていいほどレコードが飾られていました。

田舎の少年にはそれがやたらカッコよく見えたんです。大学生のころ、お気に入りのレコードを部屋に飾っては悦に入っておりました。今でもお気に入りのレコードを取り出すと、このジャケ良いよなぁなんてことをしみじみ思ったりします。

アートワークが楽しい

ジャケがデカい話と若干かぶるのですが、アートワークが楽しいこともレコードのメリットです。例えばVelvet Underground and NICOの有名なこのジャケット、バナナの部分が剥がせるようになっています。

アップにするとこんな感じ。前の持ち主が剥がして貼りなおした跡があります。うっすらですが、中のバナナ本体が透けて見えています。

ストーンズ/Sticky Fingersのレコードは本物のチャック付き。

ZIPのメーカーは、日本が世界に誇るYKKです。

同じくストーンズのSome Girlsはジャケットに穴が開いており、中のスリーブとあわせてアートワークが完成します。

コチラはChibo Matto/hotel valentine。レコードはクリアな黄色で、彼女たちの都会的でポップな音楽性とマッチしていて気に入っています。

Yo La Tengo/SLEEPLESS NIGHTのレコードは奈良美智によるジャケが可愛く気に入っています。また、このレコードのB面を良く見ると、グネグネと年輪のような溝が(録音はされていない)。こんな遊びができるのも、レコードならではです。

レコード屋に行く感じも楽しい

レコード屋さんに行く楽しさも、レコードならではのメリット。新譜のレコードであればネット通販でひょいひょいと購入できますが、中古レコードですと、レコード屋を訪れ、足で探す文化が変わらずにあります。

そこでたまたま聴いた音楽が良かったり、あるいはジャケに惹かれて買ってみたり。思わぬ掘り出し物を見つけたり。そういったフィジカルなお買い物が楽しめます。

早くコロナが収束して、気軽にレコード屋さんに行ける日が来るのを楽しみにしつつ。

レコードのデメリット

このように、レコードは楽しいのですが、もちろん楽しいことばかりではありません。続いてはレコードならではのデメリットについてご紹介していきたいと思います。

レコードは高い…

先日、久しぶりにレコード屋さんに行ったのですが、そこで強く感じたのが「レコード高くなったな!」ということ。数々の名盤がリイシューされており、気になるモノも多かったのですが、値段を見てびっくり。5,000円オーバーとかが普通にありました。

数年前までは、新譜であっても3,000円くらいで買えていたはずなのに…。

それにつられたのが、中古レコードも値段が上がったような気がします。ビートルズやストーンズなど、超が付くほどの定番品でジャケが汚いモノだと500円くらいだったはずなのに、軒並み1,000円オーバー。

時代の流れとは言え、ちょっと高いよなぁ…と感じてしまいます。私はめったにレコードを買わなくなった中年なので良いのですが、若者にはちょっと手が出しづらいはず。レコードという文化を残すためには、もうちょと値段抑えられないのかなと、レコード好きなおじさんとしては思う次第です。

ちなみに上記写真はフィッシュマンズのリイシュー版。お値段は税込み6,050円です。180g LP(音が良い)であったり、限定生産品であったりとお値段が高い理由もわかるのですが、数百円で音楽聴き放題というサービスがあるなかで、ちょっと高いよなぁ…。

ランニングコストも安くない…

レコードを聴くにはレコードプレーヤーはもちろん、針が必要です。そしてこの針は消耗品。いつかは交換しなくてはなりません。

安くても数千円、高級なカートリッジですと何十万円もする(まあ、そこまで高い針を買う予定はないのですが)世界です。レコードを聴くのって贅沢な趣味だよなぁと感じるところです。

保存状態が悪いと聴けなくなる…

レコードは繊細なアイテムなので、扱いが雑だと聴けなくなってしまうこともあります。版面に傷がついてしまうと、てきめんにノイズとなりますし、傷がひどい場合には音飛びしてしまいます。音飛びの仕方によっては延々と同じ部分をリピートするなんてこともあるものです…。

また、斜めになった状態でレコードを保存していると、レコードが反ってしまいます。こうなるとまともには再生できません(ズボンプレッサーなどで直す荒業もあるようですが…)。

レコードは大切に扱う必要があります。

おすすめのレコードプレーヤーをご紹介

さて、レコードのメリット・デメリットをご紹介してきましたが、レコード聴いてみたいなと思った方もいるはず。そんな皆様に向け、おすすめのレコードについてご紹介していきたいと思います。

愛用のレコードプレーヤー:Technics SL-1200 MK3D

まずおすすめなのが、私も愛用しているTechnics SL-1200ですシリーズです。我が家のターンテーブルはMK3Dで20年くらい前に購入したモノですが、いまだに活躍中。売れに売れた機種なので、中古が簡単に手に入ります。

また、SL-1200シリーズはDJ用途の超定番として未だに作り続けられており(一時的に生産が中止されていた時期もありましたが…)、最新機種はSL-1200 MK7です。

質実剛健な Technics SL-1200シリーズは長く使いたい人であれば、かなりおすすめなのですが注意点もあります。それは「フォノイコライザー」が別途必要なこと。

昔ながらの本格的なオーディオですとフォノイコライザーが内蔵されており、新たに購入する必要はありません。ですが、現代的なオーディオですと搭載されていないことが一般的です。

そういった現代的なオーディオに接続するためには、外部でフォノイコライザーを購入し、ターンテーブル⇒フォノイコライザー⇒オーディオといった形で接続しなくてはなりません。

我が家ではフォノイコライザー代わりとしてミキサーを使用中(DJ用途のミキサーにはフォノイコライザー機能が付いています)。ターンテーブル1台だけなのにミキサーがある不思議な状態です…。まあ、古いiPhoneやBluetoothのレシーバーを接続しているので、それなりに役に立ってはいます。

最近ちょっと気になった:Audio Technica LP60XBT

先日訪れたツタヤ代官山にて素敵なターンテーブルを発見しました。それがオーディオテクニカのLP60XBTです。フォノイコライザーは内蔵されているため、別途購入する必要はありません。また、Bluetooth接続ができ、気軽にレコードを楽しめるそう。これからレコードを楽しんでみたい方であれば、かなり使いやすいはずです。

レコードは楽しい!

以上、レコードの楽しさ、大変さについてご紹介してきました。最近家にいる時間が増え、それに伴い音楽を聴く時間も増えました。そこで、レコードってやっぱり楽しいよなぁとしみじみ感じることに。管理が大変といったデメリットは確かにあるのですが、レコードにはレコードにしか無い楽しさがあることもまた事実。

気になった方はお気に入りのアルバムをぜひレコードで購入してみてください。とりあえずプレーヤーが無くても、ジャケットを眺めているだけで楽しめるはずです。そして、レコードを聴いてみたいと感じた方は、気軽に使えそうなターンテーブルを購入してみてください。音楽ライフが劇的に変化するはずです。

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