久しぶりに使おうと思った「かんな」。ぜんぜん削れないためよくよく刃を見てみるとガタガタに…。これでは削れるはずもありません。ということで、包丁用の砥石で研いでみることに。意外と簡単に刃を出すことができました。自分への備忘録も兼ね、やり方についてご紹介していきます。かんなの刃を研いでみたい方はぜひ参考にしてみてください。
研いでみたかんなの刃|ビフォー・アフター
まずは研いでみた鉋の刃。ビフォー・アフターをご紹介します。上記写真が研ぐ前。刃こぼれしており「こりゃ切れ味悪いだろうな…」と一目でわかるガタガタぶりです。ずっと放置していたモノなので、まあ当然。
上記が研いだあとのかんなの刃。ピントがイマイチですが、ガタガタが無くなり刃がシャープになっているのがわかるかと思います。
裏側から見たのが上記写真。これなら木も削れそうです。ここまでにかかった時間は30分ほど。これで鉋が復活し、本来の目的(今回はまな板のかんながけ)が果たせるのですから、俄然ありだと思います。
なお、下記ブログでは研いだかんなを使ってかんながけをした話を紹介しています。併せてチェックしてみてください。
かんなの刃の研ぎ方
それではさっそくかんなの刃の研ぎ方について解説していきたいとおもいます。
かんなの刃を研ぐのに必要なモノ
まずは必要な道具をご紹介。かんなの刃を研ぐのに必要なモノは下記です。
- 金づち
- 荒砥石(刃こぼれしている場合)
- 中砥石
- 仕上げ砥石(あればベター)
砥石を持っていない方はとりあえず荒砥石と中砥石を手に入れるのがおすすめです。セットになっている製品も数多くあります。
かんなの刃を研ぐ前にまずは下準備
砥石を水につける
砥石はいきなり使うことができません。20分ほど砥石を水につけ水分をしっかりと含ませておく必要があります。かんなの刃を研ごうと思ったら、まずは砥石を水につけるところからスタートです。
かんなの刃を取り外す
続いてはかんなの刃の取り外し。かんな本体、刃の後ろの肩部分を金づちでたたきましょう。それだけでかんなの刃がだんだんと引っ込んでいき、やがては取り外せます。
まずは荒砥石で刃こぼれを無くす
今回は刃がガタガタに刃こぼれしていたので、まずは荒砥石でとにかく刃を平らにします。かんなの刃が砥石とピッタリ合うようにして、前後に動かしましょう。だんだんとドロドロした研ぎ汁が出てきます。刃を研ぐための研磨剤のような役割をするモノなので、洗い流す必要はありません。
研ぐコツは砥石と刃の角度を変えないこと。両手を使い、しっかりと押さえ、前後に動かしてください。
時間にして約20分。刃こぼれが無くなるまで無心で刃を動かし続けます。正直、この作業が一番大変でした。なお、刃こぼれしていない場合、この作業は不要。定期的にお手入れすることが大切だなと感じさせられるシーンです。
刃のバリを取る
研ぎ終わりには上記のようにバリが出ます。
バリを取るため、かんなの刃を裏返し、刃を砥石に対し垂直に動かします。バリは簡単に取れるはずです。
中砥石・仕上げ砥石で刃をシャープに
刃こぼれが無くなったらまずは中砥石で上記工程を繰り返します。基本的にバリが出れば研ぎ終わり。バリを取って仕上げ砥石(あれば)へとすすみましょう。中砥石・仕上げ砥石の工程はあっという間に終了するはずです。
かんなの刃を研ぐと快適に
以上、かんなの刃を研いだ話でした。研ぐ前はまったく刃がたたなかったまな板もシュルシュルと削れるようになり大満足。さらにはまな板のメンテナンスもできて満足度は大幅アップです。研ぐのにはひと手間必要ですが、切れ味の悪いかんなを使うよりも、最終的には効率的になる気がします。また、仕上がりという意味でも、研ぐのはアリです。かんながけをする前に、ちょっと研いでみてはいかがでしょう。