お鍋を愛用していると、避けて通れないのが吹きこぼれ。それが焦げてしまうと、お鍋の外側や底にこびりついてしまい、なかなか落とせなくなってしまいます。見て見ぬフリをするのも手ですが、料理をしているとどうしても目につきますし、気になるもの…。そんなお鍋をきれいににするため、そして気持ちよく料理を楽しむため、汚れや焦げ付きをスポンジ研磨剤(スポンジ状の紙やすり)で削り落とすことにしました。結果としてはピカピカになり大満足。やり方や作業のポイントについて解説しています。お鍋の外側の汚れが気になっている方はぜひ参考にしてみてください。
スポンジ研磨剤で磨いた鍋外側のビフォー・アフター
上記写真はスポンジ研磨剤で磨く前と磨いた後を並べたもの。ビフォーは吹きこぼれが焦げ付き、ずいぶん汚れています…。作業後は汚れが落ち、かなり綺麗になりました。新品同様とはいきませんが、大満足。これで気持ちよく料理を作れます。手触りもツルツルです。
磨いたお鍋はアサヒ軽金属のオールパン。ちょっとした炒め物から煮物、揚げ物など、さまざまな用途に使うため、ついつい汚れがたまってしまいました。
お鍋をオキシクリーンに漬けることも考えたのですが、アルミ製かつフッ素樹脂加工なのでNG。となると、残された方法は汚れを削り落とすしかありません。そこで選んだアイテムがスポンジ研磨剤というワケです。
なお、スポンジ研磨剤とは、スポンジ状の紙やすりのことです。柔らかく曲面にフィットするので、お鍋を磨くのにおすすめ。メラミンスポンジ(激落ちくん)の強力なバージョンといった感じなので、「普段は紙やすりなど使わない」といった方も使いやすいかと思います。
今回は以下3種類のスポンジ研磨剤を用意しました。
- スペシャルファイン(番手:320~600)
- ウルトラファイン(番手:800~1000)
- マイクロファイン(番手:1200~1500)
なお、同様のことは紙やすりでも可能かと思います。家に紙やすりがあるという方は新しく買い足す必要はありません。ただし、番手にはご注意ください。番手に関しては次章で詳しく説明します。
スポンジ研磨剤(紙やすり)で磨くポイント
続いてはスポンジ研磨剤(紙やすり)で磨くやり方やポイントについて解説していきたいと思います。スポンジ研磨剤はもちろん、紙やすり使った経験が少ない方は、ポイントをしっかりと理解した上でチャレンジしてみてください。
汚れ落としにちょうど良い番手を見つける
まず大切なことは「汚れ落としにちょうど良い番手を見つける」ということ。番手とは紙やすりの荒さのことで、番号が小さいほど荒くなります。
例えば#40の紙やすりは以下。見るからに荒々しいですよね。
以下は#2000の紙やすり(耐水ペーパー)。表面のデコボコは肉眼では確認できません。
荒いやすりは削り取る力が強い分、周りにキズを付ける力も強いもの。例えば先ほどの#40でお鍋を磨いたら、傷だらけになるはずです。一方で、番手が大きい紙やすりは傷をつける心配は小さいものの、削り取る力が弱いため、汚れを落とせないこともあります。
今回利用するスポンジ研磨剤も同様に番手があります。ですから、お鍋をキレイにするためには、効率よく汚れを落としつつ、傷がつきにくい、ちょどよい番手を選ばなくてはなりません。
とはいえ、鍋の状態や汚れの具合によって、どの番手がピッタリかは試してみないとわりません。これからスポンジ研磨剤を購入するのであれば、いくつかの番手がセットになっているものがおすすめです。
セットを手に入れた上で、どの番手が最適かを見つけ出すためには、「とりあえず大きい番手のスポンジ研磨剤(なめらかなヤツ)から試してみる」です。汚れが落ちれば、その番手がピッタリということになります。汚れが落ちない場合、番手を下げて、ちょっと荒いモノを試さなくてはなりません。
まずは一番目の細かいマイクロファイン(#1200~1500)で磨いてみました。けれど、汚れはまったく落ちず。ということで、1段階荒いウルトラファイン(#800~1000)で磨いてみます。
すると、今度は汚れが綺麗に削れて行きます。おまけに鍋に傷もついていません。今回の鍋横の汚れを落とすにはは#800相当のスポンジ研磨剤がちょうど良いということがわかりました。
このように細かな(番手が大きい)紙やすりから試していけば、大切なお鍋を傷つけるリスクを減らせます。通常、荒い方から使うのが紙やすりのセオリーですが、あえて逆の順番です。
鍋横が綺麗になったので、金属が露出している鍋縁を磨いていきます。油汚れの焦げ付きが特にひどい箇所です。とりあえず、同じ番手(ウルトラファイン)で磨いてみたのですが、ここでは汚れに全く歯が立たないことがわかりました。仕方がないのでさらに荒いスーパーファイン(#320~600)の出番です。
すると、汚れがスルスルと削れ落ちていきます。ただし、ついでに金属表面も削れているようなので、必要以上にこするのは良く無さそうです。
鍋の裏は平面なので、スポンジ研磨剤ではなく、普通の紙やすりで削りました。最後に洗剤と普通のスポンジで洗えば作業は完了です。なお、間違ってもフッ素樹脂加工をスポンジ研磨剤で磨いてはいけません。
傷が気になるなら細かい番手で仕上げる
今回は特に傷も入らなかったので、そのままにしていますが、スポンジ研磨剤や紙やすりで磨くと、どうしてもお鍋に細かな傷がつくことがあります。そんな時も焦る必要はありません。スポンジ研磨剤の番手を大きくして磨いていけば、細かな傷は消えるからです。
例えばスーパーファインで汚れをおとした場合、より細かなウルトラファイン・マイクロファインと順番に仕上げをすると、細かな傷が消えピカピカになります。さらにピカピカにしたい場合、ピカール(冷凍食品ではない方)などの研磨剤を利用して磨いてみてください。鏡面のようにツルツルになります。
なお、ピカールはシンクを磨くのにも使えます。なじみがない方も多いかと思いますが、1本あると、何かと重宝するおすすめのアイテムです。
鍋横・鍋底の汚れはスポンジ研磨剤のでピカピカに
以上、スポンジ研磨剤を使って鍋の焦げや汚れを落とした話しでした。適切な番手のスポンジ研磨剤さえ見つけてしまえば、あとは特に難しいことはありません。ひたすら無心で磨くのみです。汚れの程度にもよると思いますが、20分くらいでピカピカになるはず。おまけに費用もほとんどかかりません。
お気に入りのお鍋を綺麗にしたい方はぜひトライしてみて下さい。ピカピカのお鍋だと、料理を作るのがますます楽しくなるはずです。