長年愛用しているブーツ。履きしわがだんだんと深くなり、ひび割れがちょっとヤバい感じになってしまいました。このまま履き続けると見た目的にも微妙ですし、寿命を縮めてしまいそうです…。ということで、コロンブスのアドベースを使って自分で補修することに。費用は1,000円程度、1時間程度で、しっかりと修理することができました。そんな、革靴・ブーツのひび割れ補修方法ややり方のポイントについて解説していきます。自分で革靴・ブーツのひび割れを補修したい方は是非参考にしてみてください。
自分で補修したブーツのひび割れ|ビフォーアフター
まずは補修したブーツのビフォー・アフターをご紹介します。以下が補修前の様子。穿きしわが深くなり、しっかりとひび割れています(ウェルトもついでに割れてますね…)。
補修後の様子が以下です。とりあえずひび割れが隠れています。よく見ると補修跡がわかりますが、誰もそんなところまで見ないでしょうし、とりあえず良しとします。
10年以上履いているお気に入りのブーツですが、これでまたしばらく履けそうです。「いつかオールソールして、ウェルトも交換したいな」なんてことを考えたりしますが、そこまで履き込めるかな。
ブーツ・革靴のひび割れ補修のやり方をチェック
続いては「自分でできるブーツ・革靴のひび割れ補修のやり方」について解説していきます。特に難しい工程は無いので、一生モノの革靴とかでない限りは気軽にトライしてみてください。
ブーツ・革靴のひび割れ補修に必要な道具
まずは必要な道具についてご紹介。今回使ったアイテムは以下です。
- コロンブス・アドベース
- コロンブス・アドカラー
- 紙やすり(番手は400程度)
- 割りばし
- ボロ布
- 靴クリーム
アドベースとは革製品補修用のパテです。傷を埋めて隠すのに役立ってくれます。一方のアドカラーは革製品用の塗料です。乾燥してしまえば靴クリームのように色移りしてしまうことはありません。アドベースとアドカラーのセットで1,000円程度で手に入ります。
ココでひとつ注意点。今回はアドベースとアドカラーという製品を使って作業しました。黒いブーツなので、黒のアドカラーを使用し、なんの問題もなく作業を進めることができたのですが、色の合うアドカラーが見つからない場合、「アドカラーを混ぜ合わせピッタリの色を作る」という工程が生まれます。コレは正直かなり大変です。特殊な色の革靴・ブーツのひび割れを補修したい場合、プロを頼った方が良いかもしれません。
ブーツ・革靴をキレイにする
まずは下準備としてブーツ・革靴をキレイにしましょう。アドベースはパテのようなモノ。きれいにしておかないと、汚れやゴミごとコーティングすることになってしまうからです。ブラシをかけて、濡らしたボロ布で拭い、準備完了です。
補修部分をやすりでならす
続いては補修予定部分を紙やすりでならします。紙やすりの番手は400程度がおすすめです。今回は家にあった320番を使っています。
紙やすりでならす理由は、補修部分をできるだけ平面にすることと、おそらくアドベースの乗りを良くするためです。
傷やひび割れはえてしてガタガタになっています。ガタガタの部分にアドベース(パテ)を塗っても、ガタガタが悪影響を及ぼす可能性があるもの。ですから、あらかじめガタガタを減らし、アドベースを塗りやすい状況を作っておくというワケです。
とはいえ、今回はそれほどガタガタはしていなかったので表面を軽く削る程度に紙やすりをかけておきました。
塗装がちょっと薄くなっていますよね。ほんのり削った程度ですが、このように表面に細かな凹凸ができると、アドベースがはがれにくくなるはず。接着剤で何かを貼り付けるときに、接着部分に紙やすりをかけておくのと同じ原理です。めんどくさがらずに紙やすりで表面をこすっておきましょう。
なお、紙やすりでこすった後は削りカスが付着しているので、ボロ布で拭って除去することもお忘れなく。
コロンブス・アドベースを塗布
続いてはコロンブス・アドベースの出番。カッターなどで先を平らにした割りばしを使うと作業がしやすいはずです。
できるだけ平面になるようにアドベースを塗布します。傷だけでなく、周辺も覆ってしまうと、なじみが良くなります。
ウェルト部分にちょっとはみ出してしまいました…。そんな時は焦らず騒がずボロ布で拭ってください。乾燥するまでは時間がかかるので簡単に落ちます。
この写真だけを見ると大丈夫かなコレ…と不安になりますが、後の工程で黒く着色するので大丈夫です。このまま40分ほど乾燥させます。
アドベースをやすりで平面にならす
続いては再び紙やすりの出番です。番手はやはり400程度を利用してください。乾燥したアドベースの表面はデコボコしているもの。ですからそのデコボコを削り、平面にするイメージです。強くこするとアドベースがはがれるため、力を入れすぎないことがポイントです。アドベースをできるだけ平面に塗っておけば、それほど削る必要はありません。
写真のように削りカスが出るため、ブラシなどでしっかりと除去しておきましょう。この後、もう少しやすりがけをしてさらに平面を目指しました。
アドカラーで染色
続いては真っ白だった部分をアドカラーで染色していきます。アドカラーはやたら乾燥が早い絵の具のようなモノ。左手の手の甲などにちょっとだし、右手人差し指に少量つけて、そのまま指でサッと塗ってしまえば、完成です。
上記はアドカラーを塗った直後。色や質感にちょっと違和感がありますね。とはいえ、靴クリームで馴染ませれば、違和感は軽減されるので大丈夫です。
なお、アドカラーはとにかくすぐに乾燥するため、指でペタペタしていると跡が残ってしまいます。ですから、サッと薄く伸ばしてあとはさわらないのがおすすめです。ヘタに道具を使うよりも、指で作業した方が個人的にはラクだと思います。手に着いたアドカラーは石鹸で簡単に落ちるので心配はありません。
靴クリームで馴染ませる
アドカラーで染色した部分は色味や質感に若干の違和感が出るもの。ですが、普段利用している靴クリームで馴染ませましょう。
これで、違和感は大きく軽減されます。これにてひと段落。作業は完了です。
ブーツ・革靴のひび割れは自分で補修可能
以上、ブーツにできたひび割れを自分で補修した話でした。必要な道具は1,000円程度で手に入りますし、作業時間も1時間ほど。プロがほどこすような完璧な仕上がりではありませんが、お気に入りのブーツを気軽に履けるようになるのは、それだけでうれしいもの。また、自分で補修すると愛着が増すこともポイントです。ブーツ・革靴のひび割れが気になる…という方はぜひ挑戦してみてください。