VOX amPlug3 BASSを徹底レビュー|買うか迷ったらチェック!

VOX amPlug3 BASSを徹底レビュー|買うか迷ったらチェック!

家でも気軽にベースの練習ができるというamPlug3 BASS。気になっているベーシストも多いのではないでしょうか。「ヘッドホンアンプって実際どうなの?」や「奮発してBOSSのWAZA AIR買っちゃおうか」などと、色々と迷った末に購入してみました。そんなamPlug3 BASSを購入して1ヶ月。よい部分・悪い部分について余さずレビューしていきたいと思います。

VOX amPlug3 BASSのメリット

とにかく手軽で、すぐに練習できる

amPlug3 BASS最大のウリはやはり手軽に練習ができること。用意し始めてから30秒ほどでベースを弾き始められます。

アンプを引っ張り出し、シールドをつなぎといった手間と比較して、かなりお手軽です。手軽さの感覚としては、生音で弾くのと同じレベル。ベースをセッティングするまでがメンドクサイと考えている方にとっては、これ以上ないアイテムといえます。

正直、もうヘッドホンアンプ無しの生活は考えられません。あまりの快適さに、ギター用のUS Silverも購入しちゃいました。

ついつい、ほかのamPlug3が欲しくなるというのはお手軽ゆえのデメリットかもしれません。

家での練習と割り切れば十分によい音

ベーシストたるもの、アンプを選ぶ際にはサウンドが気になりますよね。個人的な感想ですが、「完璧に最高なサウンドではないものの、家での練習と割り切ればかなりよい音」です。

ヘッドホンアンプなので、アンプを鳴らした際に受ける音圧は感じられません。コレはちょっと物足りなさを感じる部分です。一方で、家庭用の小さなベースアンプを遠慮がちに小音量で鳴らすのと比較すれば、圧倒的にamPlug3に軍配が上がるでしょう。

なお、ヘッドホンアンプなので、ヘッドホンの性能によっても音の印象は大きく変わるはず。私が使っているヘッドホンはゼンハイザーのHD25というモデルです。

周囲を気にせず練習できる

ヘッドホンアンプに共通していることですが、爆音で鳴らしても(耳への負担を考えて、ほどほどに)周りにはほとんど聞こえないことも魅力。

弾けないフレーズをひたすら練習するといった場合、下手な演奏が周囲に聞こえるのが気になることもあるもの。家族や、近所の人などにも気を使いますし、練習に集中できないケースも少なくありません。一方、ヘッドホンアンプであれば、音漏れは最小限に抑えられるため、心置きなく反復練習を続けられます。

ヘッドホンということで、「ケーブルが邪魔かな」と思っていたのですが、想像していたよりもはるかに気にならなかったです。

内蔵のリズムが便利

amPlug3には定番的な8種類のリズムパターンと1種類のメトロノームを内蔵しています。音はけっこうよい感じで、寂しくなりがちなベースの練習をドラムが盛り上げてくれます。

amPlug3購入前はスマホでリズムパターンを流しながらベースを演奏なんてことをしていたのですが、内蔵のリズムパターンは操作や設定が圧倒的に楽。また、音量を調節しやすく、臨場感を得やすいこともメリットです。

歪んだサウンドも楽しめる

amPlug3 BASSではクリーンとオーバードライブの2chが用意されており、オーバードライブを使えばかなり歪みます。下記写真のように電源ランプが赤く光っているときは、オーバードライブがかかっています(クリーンは緑)。

またゲインも設定できるため、バンドのアンサンブルとしては使いづらいレベルまで歪ませることも可能です。歪んだベースサウンドが好きな方も十分に楽しめます。

オーディオインターフェースとして使える

VOX amPlug 3 BASSのヘッドホン出力とパソコンのマイクインをステレオミニケーブルで接続すれば、簡易的なオーディオインターフェースとして使用できます。

気に入ったフレーズを録音したい方や、デモ音源を作成したい方にとってはかなり便利です。

なお、パソコンとヘッドホンの両方に接続するため、以下のようなステレオミニの分配プラグを利用しています。

ヘッドホンで音を確認しながらの録音が可能です。レイテンシーなどもないため、快適に作業できます。

接続のやり方は以下のような感じです。

上記方法で接続すれば、ベースのライン録音しながら動画撮影も可能。弾いてみた動画を撮影してみたい方にもおすすめです。

ギター・ベースとの間にエフェクターを挟むのも可能。グラフィックイコライザーを挟めば音作りの幅が大きく広がります。

学生だったころ、プロベーシストと話す機会があり、「エフェクターって何がおすすめですか?」と聞いたことがあります。帰ってきた答えはグライコでした。当時は、「グライコなんて地味なエフェクターがおすすめなの?」と思いましたが、大人になった今、その意味をかみしめております。ベーシストにとって、グライコは音作りの基礎の基礎です。

小さいため目立たない

家族と同居している場合、そしてギターやベースを複数台所有している場合、機材を購入することに、家族から快く思われないケースもあるもの。そんな場合も、VOX amPlug3はおすすめです。

小ぶりなサイズで場所を取らないため、購入したことに気づかれません。ちなみに我が家ではシールドと一緒に収納しています。

お手頃価格!

VOX amPlug3 BASS最大の特徴はリーズナブルなこと。ライバルになりそうな小型の家庭用ベースアンプを見てみると、AMPEG 「RB-108」は30,000円弱。HARTKE 「HD15」は20,000円弱。PJB(PHIL JONES BASS) 「NANOBASS X4C」は40,000円弱ほど。まともなベースアンプを手に入れようと思うと、数万円は必要です。

一方で、VOX amPlug3 BASSは6,000円台で購入可能です。

その他メーカーのヘッドホンアンプと比較してもamlug3 BASSはリーズナブル。ベースに特化したBOSSの「WAZA AIR BASS」ですと50,000円弱。ベースにも使えるFenderの「Mustang Micro」も16,000円ほどします。6000円台というのはかなり魅力的です。

中古市場で比較的高めで取引されていることもポイント。メルカリをチェックしてみると、中古が5,000円ほどで販売されています。つまり、万が一気に入らなくても、そこそこの値段で売れるということ。迷っているなら買いです。

VOX amPlug3 BASSのデメリット

音は作り込めない

クリーンから歪みまで音の幅は広いのですが、音のコントロールはボリューム・トーン・ゲインのみ。音を作りこみたいとなると、amPlug3単体では限界があります。私の場合、気持ちのよいポイントを見つけて、コントロールはそこに固定して使っています。

ごくまれに、音を作りこみたい時には、グラフィックイコライザーを挟んでいます。お手軽さからは外れてしまいますが、致し方ありません。

一方、ヘッドホンアンプ単体で音を作りこみたい方は、BOSSの「WAZA AIR BASS」などを購入する方が幸せになれると思います。まあ、値段が随分跳ね上がってしまいますが…。

チューナーは別途用意する必要がある

amPlug3には、残念ながらチューナーは付属していません。私の場合、スマホのチューナーアプリを利用して、生音でチューニングしてます。

お値段を考えますと、それで十分かなと思うところでもあります。

使い方が独特

VOX amPlug3 BASS のコントロールは必要最小限です。エフェクトやドラムパターンなど、音から判断する必要があるなど、使い方はかなり独特。お世辞にも使い勝手がよいとは言えません。

エフェクトのオンとドラムのオンは同じボタンを兼用(ドラムは長押し)なので、操作ミスも頻繁に起こります。

一方、使い勝手のよさを追求すると、製品の値段が上がるのが世の常。「そこそこ使えてリーズナブル」ということを考えると、価格と機能のバランスが良いといえるのかもしれません。

スマホとのBluetooth接続は未対応

曲を流しながらベースの練習をしたい方にとって、Bluetoothで接続できるかは重要かもしれません。一方、amPlug3はBluetoothによる連携には非対応。音楽を流しながらベースの練習をしたい場合、AUX端子にスマホを接続する必要があります。

アンプ周辺がちょっとごちゃごちゃするため、気になる人もいるはずです。まあ、Bluetoothがない分、本体価格がお安いのだと思います。

家での練習を充実させたいならVOX amPlug3 BASSは買い

以上、VOX amPlug3 BASSについてのレビューでした。気になる部分もあるとはいえ、コストを抑えつつ、家での練習用アンプを手に入れたい方にとっては、現時点ではベストといえる気がします。気に入らなければメルカリなどで売れそうですし、気になっているなら買いです。

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