ホコリっぽくなってしまったスエード+ヌバック素材のスニーカー。気持ちよく着用するために水で丸洗いしました。埃っぽかった手触りもサラリとなめらか。くすんでいた色もスッキリとなり、見た目にも良い感じに。そんなスエード+ヌバックのスニーカー水洗いのやり方について解説していきます。汚れが気になっている…という方はぜひ参考にしてみてください。
水洗いしたスエードスニーカーのビフォー・アフター
まずは水洗いしたスエード+ヌバックスニーカーのビフォー・アフターをご紹介していきます。まずは水洗い前の写真から。
全体的にくすんでおり、お世辞にもキレイとは言い難い状況です。
以下が水洗い後の写真。
全体的に発色がよくなり、明るくなった印象です。
別の角度からもチェック。
アクロンでの水洗い前は履き口のヌバック部分に汚れが付着しています。
水洗い後は以下。完全に除去できたワケではありませんがかなりスッキリしています。
乾燥する際にシューツリーを入れておいたので、形が整っていることもポイント。背筋がピンと伸びたような感じがあります。
続いては、スエードやヌバックの質感をチェックするため、拡大してみてみましょう。まずは洗濯前。
表面が荒れたような雰囲気です。
続いては洗濯後の画像。
保湿した効果なのか、表面のキメが整って、落ち着いた雰囲気です。手触りもかなり違っています。
このように、汚れが気になるスエードやヌバックのスニーカーは水洗いでかなりスッキリします。水洗い前は埃っぽくザラザラとした手触りだったモノが、水洗い後はサラッとしており、気持ちよく着用できることもポイントです。
スエードスニーカー水洗いの方法
続いてはスエード+ヌバックスニーカーの水洗い方法やポイントについて解説していきます。難しいことはありませんが、乾燥に結構時間がかかることだけはご注意ください。
ブラッシング
洗濯前にまずはブラッシング。
スエードやヌバックの汚れはブラッシングだけでけっこう解決するものです。以下の写真はブラッシング後のモノ。
ホコリが落ちて、ずいぶん発色がよくなりました。
ブラッシングでキレイになった場合、手間や時間をかけ、リスクをおかしてまで水洗いする必要はないかもしれません。ブラシはスエード・ヌバック専用のモノがおすすめです。
ぬるま湯につける
まずは大きめのバケツなどでぬるま湯につけておきます。シャワーでじゃぶじゃぶとお湯をかけているところです。
ぬるま湯を使うのは、脂分などの汚れを落ちやすくするため。30分ほど浸しておきました。以下が30分後の様子です。
お湯がやや汚れているのは、汚れが落ちたのと、染料が多少色落ちしたモノだと思います。水につけるとどうしても多少は色落ちしますが、経験上気になるほどに色落ちしたことはありません。というか、水でガンガンに色落ちするのであれば、雨の日には悲惨なことになってしまうはずです。
アクロンとタワシでゴシゴシと
続いてはアクロンとタワシで洗っていきます。
アクロンにこだわりがあったワケではなく、家にあったモノを使いました。色落ちしにくいおしゃれ着用の中性洗剤ならエマールでもアクロンでもなんでもアリです。
ポイントは洗剤をつけすぎないこと。ちょっとの量でもかなりの泡が出るため、大量に使うと洗い流すのが大変な作業になってしまいます。なお、スエードもヌバックも靴の素材に使われているくらいですから、そこまでヤワではありません。それなりにゴシゴシとしても大丈夫です(常識の範囲内で)。
なお、洗剤を使っての水洗いはそう何度も行えるものではありません。洗い残しや思い残しのないように、全体をくまなくしっかりと洗っておきましょう。せっかくなので、最後にソール部分も洗って終了です。
洗剤をひたすらシャワーで洗い流す
続いてはシャワーを使い洗剤をしっかりと洗い流していきます。ポイントはシュータンや履き口などスポンジ状になっている部分をしっかりと洗い流すこと。泡が出なくなるまで、洗剤を押し出すイメージで作業してみてください。
洗剤が残っているとシミになるので、とにかくしっかり洗い流すことが大切です。
風通しのよい場所で陰干しに
ある程度水を切ったら、ぼろ布などでタオルドライ。そのあとは風通しがよく、直射日光を受けない場所で陰干ししましょう。
直射日光で勢いよく乾かすと革がガビガビになることもあるため、ゆっくり陰干しが基本です。
もう一つのポイントがシューキーパーを入れておくこと。濡れた革は伸びやすく、シューキーパーを入れて乾燥させることにより、形がしっかり整います。
スニーカーにもよると思いますが、完全に乾くまで、1日以上想定しておいた方が無難です。くれぐれも明日履く予定の靴を洗わないようにしてください。
半乾きで保湿する
数時間経過すると、半乾きの状態になるはず。ココでいったん保湿のためのスプレーをかけておきます。すみずみまでしっかりとスプレーしておきましょう。
濡れたスエードは乾燥するとガビガビになることがありますが、このタイミングでしっかりと保湿しておけばガビガビになる心配を減らせます。
保湿+ブラッシング
完全に乾いたら、再度保湿。さらに、ブラッシングして毛並みを整えれば完成です。これですっきり心地よく着用できます。
オマケ:中敷きを交換
せっかくスエードスニーカーを水洗いしたので、さらに気持ちよく履けるよう、中敷きも新調しました。選んだ中敷きは履き心地のよさが魅力のニューバランス RCP280です。
中敷きはダメージを受けやすく、ボロボロになると履き心地にも影響するもの。交換すれば履き心地・気持ちよさ共に改善されます。ニューバランスのRCP280はクッション性やかかとのホールド感に優れており、交換用のインソールとしてはかなりおすすめです。
スエードやヌバックのスニーカーは水洗いでスッキリ
以上、スエード+ヌバック素材のスニーカーを水洗いした話でした。手触りも見た目もスッキリし、かなり大満足です。革は濡らしてはいけないというイメージがありますが(もちろん濡らさないにこしたことはないのでしょうが)、濡れたくらいでダメになるのであれば、靴として成り立ちません。
汚れが気になっているのであれば、洗ってスッキリする方が精神衛生上もよい気がします。気になった方はぜひトライしてみてください。